事例紹介

東南アジア大手ECモール会社様

複数国で同時にコンタクトセンターを立ち上げ、コスト削減と高い顧客満足度の獲得を実現

急成長を遂げる東南アジア地域のEC市場。ここを主戦場として事業展開する東南アジア最大のECモール会社様において、複数国で同時にコンタクトセンターを立ち上げ、コスト削減と高い顧客満足度の獲得を実現した事例をご紹介します。
  • アルティウスリンクはりらいあコミュニケーションズとKDDIエボルバが経営統合した会社です。
  • 本事例は統合以前にりらいあコミュニケーションズと東南アジア大手ECモール会社様が実施した内容です。

当社受託業務内容

業務内容:ローカル国内向けカスタマーサポート業務

拠点 対応チャネル オペレーター数
フィリピン 電話、メール、チャット 120名
ベトナム 電話、メール、チャット 100名
タイ メール、チャット 80名
フィリピン

対応チャネル:電話、メール、チャット
オペレーター数:120名

ベトナム

対応チャネル:電話、メール、チャット
オペレーター数:100名

タイ

対応チャネル:メール、チャット
オペレーター数:80名

▷ 3か国同時のセンター立ち上げにより対応力を上げながらも、30%のコスト削減を実現
▷ 品質管理専門チーム設置により、顧客満足度90%以上を達成
▷ 大手ECモール会社様が設定するKPIの総合結果において、目標であったベンダーランキング1位を獲得

取り組みの背景

  • 東南アジア地域におけるEC市場の拡大

東南アジア地域では、EC市場が急成長を遂げており、その規模は2015年と比較し、2025年は約10倍※1)(日本円で約3兆円)にまで拡大すると言われています。同地域を中心に7か国に展開している東南アジア最大のECモール会社様(以下ECモール会社様)においても、事業拡大によりコンタクトセンターへの問合せが急増。ベンダーを含む運営体制を早期に見直し、増加傾向をたどる問合せへの対応と、品質改善が求められていました。
※1)出典: e-conomy SEA 2019

課題

  • 急増する問合せへの対応

問合せ数が前年比10倍以上になることが見込まれる中、増席が必要であり、高い採用力と柔軟な席数拡張が可能なアウトソーサーが求められていた。
  • KPI(顧客満足度)の達成

KPIの一つとして顧客満足度が設定されていたが、未達が続いていた。今後問合せの増加に伴い、さらにスコアが低下することが予想され、早急な改善対策が必要だった。
  • 品質担保のため、各国の拠点を一括でコントロールできる体制の構築

東南アジアの複数国で事業展開しているため、国ごとに応じた運用体制の構築と、全拠点をコントロールできる体制が必要だった。

具体施策

  • 3か国でのセンター同時立ち上げ

アルティウスリンク(以下、当社)では、グループ会社のMOCAP LTD.(タイ)、Altius Inspiro, Inc.(フィリピン)、Altius Link Vietnam Joint Stock Company(ベトナム)の3か国で同時に各50席ずつの業務を立ち上げました。各国に合わせた運用体制を築き、拠点ごとの顧客に適したカスタマーサポートを提供。さらに、各国のセンター選定にあたっては、お客様企業のさらなる事業拡大を見据え、現地の人材を積極的に採用でき、かつ席数も確保できる拡張性の高いセンターであることを重視しました。
  • 品質管理専用チームによる業務の見直し

前ベンダーによる運用方法では、増え続ける問合せに対応できず、応答率の低下やそれに伴う顧客満足度の低下が見受けられました。そこで、当社では各拠点に品質管理専用チームを設置。具体的には、品質管理のためのフレームワークであるSix Sigmaの資格を取得した管理者が品質低下の原因を探り、実際のマニュアルや業務フローの見直しを実施。また、各オペレーターの苦手な業務を分析し、少人数での勉強会を開催することで、業務理解や応対スキルの底上げを図りました。
  • 当社海外事業統括本部によるマネジメント体制の構築

複数国でのコンタクトセンター運営にあたり、各国のお客様企業の事業所と現地のコンタクトセンターがしっかり連携を取り、業務品質向上に努めました。また、各国をコントロールする機能として、当社海外事業統括本部が業務管理に入ることで、各国の成功事例などを共有したり、シンガポールに拠点を置くお客様企業と直接コミュニケーションを取ったりすることで、東南アジア全体の品質安定を図りました(【図1】)。
  • 各国のセンター間で情報共有

各拠点のセンターマネージャーが定期的にミーティングを開催。当業務を通じたベストプラクティスや課題を共有し、その要因についてディスカッションを実施。サポートを行う対象国は異なるものの、他国センターの成功事例を取り入れることで、自拠点のKPI達成やさらなる応対品質向上を図っています。

成果

拡張性のある拠点選定と業務移行、品質改善を図ったことにより、急増する問合せへの対応はもちろん、これまで未達が続いていた顧客満足度においても、当社が受託してから1年で目標の90%以上を達成。現在も同水準の顧客満足度を維持しています。また、高い採用力で現地の人材をオペレーターとして積極採用したこともあり、前ベンダー運営時と比較し、約30%のコスト削減を実現しました。

これらの結果から、ECモール会社様が指定するKPI(離職率や顧客満足度、一次解決率など)の総合結果において、当社はベンダーランキング1位を獲得しました。また、当社の運営力を評価いただき、新規業務の発注およびコンタクトセンター業務の拡大を依頼いただいたことで、現在の業務規模は業務開始後1年で2倍(フィリピン120席、ベトナム100席、タイ80席)にまで拡大しています。

今後の取り組み

東南アジアを中心にASEANは、多くの市場がいまだ成長過程にあります。それに伴い、顧客からの問合せも増加するとされており、その対策が求められています。ASEANで100%子会社が中心となり、現地の商慣習や文化への深い理解のもと、日本同様に高品質のコンタクトセンターを運営できるのは当社の強みです。

当社グループでは、各海外拠点でのコンタクトセンター運営はもちろん、これらの総合力を生かした全世界での最適な運営も実現します。ぜひご相談ください。

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