目黒区で初の人事定型業務の外部委託
職員の本来業務への専念と時間外労働の軽減

従業員数 1000~4999名※2025年7月時点

官公庁・公共インフラ自治体

目黒区で初の人事定型業務の外部委託
職員の本来業務への専念と時間外労働の軽減

目黒区で初の人事定型業務の外部委託
職員の本来業務への専念と時間外労働の軽減

  • 課題

    全体最適の視点から業務プロセス全体の見直し

    職員の業務負荷の軽減と、本来業務に注力できる体制の整備

    • 制度改正に伴う業務プロセスの見直しと最適化
    • 複数部署間の協調・連動フローの構築と標準化
    • 人事課職員の業務負荷過多により常態化した時間外労働の軽減
    • 先々を見据えた課題への対応と、非定型業務への着手困難が課題
  • 成果

    職員窓口をアルティウスリンクに集約することで職員の利便性向上

    本来の業務に注力できる環境の構築による、人事課職員の時間外労働の軽減

    • 申請、問合せ窓口の集約による、職員の利便性向上
    • 業務負荷軽減で、非定型業務への着手を実現しつつ時間外労働も軽減
    • 人事業務の委託により、課内職員2名について本来業務への専念を実現

対談インタビュー

目黒区役所様との事例における対談インタビューのお写真

参加されたお客様

  • お客様ご担当者様様

    目黒区役所総務部人事課

    課長 佐藤 洋一 様(写真中央)

  • お客様ご担当者様様

    目黒区役所総務部人事課給与係

    係長 中村 翔 様(写真左側)

弊社の担当

  • アルティウスリンク担当者

    法人ビジネス第1統括本部CX第2本部ビジネスソリューション1部第1ユニット

    野口 世理(写真右側)

目黒区役所では、本来業務に注力できる体制の整備や職員の長時間労働という課題の解決を目指し、専門的な知見と実績を持つアルティウスリンクへの人事業務の一部委託を決定。課題に対し、区の職員とアルティウスリンクの担当者がどのように連携し、解消に取り組んできたか。目黒区役所総務部の佐藤様・中村様と、アルティウスリンクの野口に話を聞きました。

課題詳細

定型業務のひっ迫の解消と時間外労働の軽減に向けた、業務委託導入の背景と経緯

委託のきっかけは「業務プロセスを改善・効率化して職員が本来業務に集中できる環境を整える」ことだと聞いておりますが、そこに至る背景や、外部委託を決めた理由を教えてください。

佐藤様 目黒区役所では、令和4年3月に策定した「目黒区基本計画」に基づき、未来を見据えた持続可能な行財政運営を掲げ、その具体的な施策の一つとして職員数の適正化を目指しています。この方針のもと、定型的な事務作業にデジタル技術や外部委託を積極的に活用し、職員をより専門的な業務へ適正に配置することを全庁で推進しています。

そうした中、人事課では新たな休暇制度の導入や会計年度任用職員の増加などにより、人事業務が増加した結果、繁忙期には職員の時間外勤務が月間150〜200時間にもなっていました。繁忙状態でも先々を見据えた課題への着手は必要ですが、本来業務のひっ迫により、取り組むべき課題への対応や、非定型業務への着手が現実的に困難でした。

このままではいけないと課内で検討を重ね、職員の業務負荷を軽減し、職員の健康とパフォーマンスを維持するとともに、行うべき業務に注力できる体制を整えるため、令和6年度にアルティウスリンクへの人事課業務の外部委託を決定しました。これは、目黒区役所で定型業務を外部委託した第一号です。

課題の解決にはDXの導入という選択肢もあったと思いますが、外部委託に踏み切った理由は何でしょうか。

中村様 確かにデジタル技術による業務改革も選択肢にはありましたが、ツールの導入に留まらない、民間企業との連携での付加価値に期待しました。単純な時間外労働の削減だけでなく、日々の業務に追われ後回しになりがちだった業務フローの整理も、外部の力と連携することで、より効率的かつ正確な業務遂行が期待できると考えたからです。特に、人事制度には改正が多いため、その意義は高いと判断しました。

具体的な実施内容

窓口の集約により、職員の利便性が向上
人事課職員が担うべき本来業務への着手と時間外労働の軽減

委託後、業務プロセスの改善を進めるにあたり、特に重視された点や、大事にされたことは何でしょうか。

中村様 まず前提として、どの業務もアルティウスリンクだけで完結するフローはほとんどなく、人事課職員とアルティウスリンクの連携が不可欠です。委託開始直後だけでなく、現在でも職員とアルティウスリンクの双方が進捗の確認や綿密な報告を重視しています。

野口 実際に現場に入ると、人事業務は単一部署では完結せず、複数部署間の連携が必要な業務だと感じました。そこで私たちがまず目指したことは、各部署のつなぎ役を委託業者が受け持ち、窓口を集約することで、業務を円滑に回せる体制をつくることでした。

例えば職員にお子さんが産まれた時は、扶養の保険加入や育児休暇取得など、複数の手続きが発生します。休暇・休職手続きは人事係、保険加入等は福利健康係、各種手当等は給与係など、申請を行う際、今までは申請者自身が複数の窓口を回る手間と時間が必要でしたが、私たちが代表窓口として機能することで、必要な手続き先を判断し、職員は一度で申請を完了できるように連携の流れを整えました。

佐藤様 おかげさまで、従来は職員が自分で複数の窓口を回っていた申請が、1か所の窓口で済むようになりました。申請を受理する職員も、これまでは1人の申請者に複数の職員で対応するケースが多かったのですが、現在は1対1で完結できる仕組みとなり、人的リソースの観点でも効率的なフローを構築することができました。

野口 私たちの業務は申請内容の受付手続き、不備の確認や修正、不備連絡が主ですが、ダブルチェックで抜け漏れを防止しつつ、さらに業務フローを見直してマニュアルに落とし込むことでブラックボックス化を避け、誰でも業務を遂行できるようにするための可視化も並行して行いました。マニュアル作成においては、職員が業務切り分けや優先順位付けについて、同じ視点で取り組んでくださったため、スムーズに進めることができました。

中村様 外部委託の効果としても例年1月~4月の繁忙期において、給与係でおおよそ一人当たり月10時間の時間外労働を削減することが出来ました。委託開始から間もないにもかかわらずこれだけの成果が得られたことは非常に大きいと感じています。

佐藤様 時間外労働が減ったこと以外にも今回の委託で職員に余力が生まれ、常勤職員2名を本来業務に集中させることができました。今後運用が安定してくれば、2年目、3年目と進むにつれて、より効果が出てくると期待しています。

導入後の成果

さらなる質の向上と今後の取り組み

アルティウスリンクとの連携を通じて、今後の広がりや期待感はありますでしょうか。

佐藤様 おかげさまで、人事課職員を本来担うべき業務に振り向けたり、時間外労働を軽減するといった、本来の委託目的の効果があらわれ始めています。今後は業務プロセス全体の見直しにも着手し、全体最適の視点から、連携のあり方や効率性、正確性の向上に取り組んでいきたいと考えています。そのためには、アルティウスリンクに、多様な企業や他区で培った経験・ノウハウを活かした提案をしてもらいたいと思っています。そしてさらに連携を深め、一緒に業務改革に取り組んでくれることを期待しています。
窓口を集約することで職員の利便性は向上しています。今後は職員アンケートを実施するなどして、更なる改善を図っていきたいと考えています。

目黒区役所様 外部委託のBeforeAfter

目黒区役所様

https://www.city.meguro.tokyo.jp

目黒区役所は、「さくら咲き 心地よいまち ずっと めぐろ」の実現に向け、区民一人ひとりの暮らしに寄り添った行政サービスを提供しています。都市基盤の整備や子育て支援、防災・福祉・教育など多岐にわたる分野で、区民の安心・安全を支えるとともに、持続可能な地域社会の形成を目指しています。近年では、デジタル技術の活用や業務の効率化にも力を入れ、区民サービスの質の向上と職員の働きやすい環境づくりを両立させる取り組みを推進。地域の多様な声に応えながら、豊かで活力ある目黒の未来づくりに取り組んでいます。

  1. ※2025年7月インタビュー時の内容です。

この事例の資料を
ダウンロード

各種資料・事例ダウンロード

バックオフィス

導入事例「コーポレートシェアードサービス」大和ハウス工業様