• トップ
  • コラム
  • カスタマーエクスペリエンスとは。あらためてCX向上には何が必要か

カスタマーエクスペリエンスとは。あらためてCX向上には何が必要か

コラム

2022.04.15

アルティウスリンクは、りらいあコミュニケーションズとKDDIエボルバが経営統合した会社です。

お客様に長く愛される企業には魅力的な商品やサービスが欠かせませんが、カスタマーサービスを通じてより良い顧客体験(カスタマーエクスペリエンス)を提供することも重要です。今回は、コールセンターでカスタマーエクスペリエンスの向上には何が必要か、当社の事例とあわせてご紹介します。

カスタマーエクスペリエンス(CX)とは

カスタマーエクスペリエンス(CX/Customer Experience)は、直訳では「顧客体験」となります。これはお客様が商品やサービスを認知してから購入、利用し手放すまでの間に得られる体験をいいます。成熟した市場では商品やサービスそのもので差別化を図ることは難しいため価格競争に陥りがちです。これを避けるためにお客様に新たな心理的価値を提供して差別化を図ります。具体的には、購入過程や購入後のサポートなどの顧客接点において円滑なコミュニケーションで関係性を構築し、お客様の期待通り、もしくはそれ以上のカスタマーエクスペリエンスを提供します。商品やサービスに加え、このようなカスタマーエクスペリエンスを提供することができれば、他社に対する優位性を担保でき、企業価値の向上につながります。

ワンポイントコラム 代表的な類義語

CS(Customer Satisfaction) CSとは、顧客満足度の略称です。お客様の商品やサービスに対する満足度を計測する指標です。計測方法は、お客様へのアンケート実施が主な手法です。CXとCSの違いは、評価ポイントが異なる点が挙げられます。CXは、お客様が商品やサービスを通してどのような価値を得られるかを評価しているのに対し、CSは商品やサービスを細分化した項目に沿ってお客様の満足の度合いを評価します。

DX(Digital Transformation) DXとは、「ICTの浸透が人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させること※1」とされています。ビジネスにおいては、デジタル技術を活用して変革した商品やサービスがお客様に新たな価値を提供することを意味します。DX推進で創造した新たな価値は、市場の中で優位な立場を得られるため、各社取り組みが盛んです。
※1 ウメオ大学(スウェーデン)のエリック・ストルターマン教授が2004年に提唱した概念。

CXを向上するメリット

CX向上への取り組みは、商品やサービスへの信頼や愛着の度合いを示す顧客ロイヤルティの向上につながります。その結果として、次のようなメリットがあります。

・顧客離れの防止
・口コミによる宣伝効果
・ブランドイメージの向上

お客様から愛着や信頼感を得た商品やサービスは、継続利用につながるため、競合他社へのリプレイスを防ぎます。また、同じブランドで商品を統一したいという心理が生まれ、購入する商品の拡充も期待できます。これらによって、お客様はリピーターとなり、そこからロイヤルカスタマーへ成長する可能性があります。さらに、ロイヤルカスタマーはポジティブな口コミを拡散することがあり、これが宣伝となって新規顧客を増やす可能性も生まれます。この好循環が生まれることでブランドのファンが増加し、ブランドのイメージ向上にもつながります。
つまり、CX向上の取り組みは、お客様との良い関係性の構築に効果的で収益の安定化が期待できます。

CX向上には何が必要か

お客様の期待に応え、お客様へ心理的価値を提供することがCX向上には必要です。お客様の心情に訴えるには、ヒトならではの寄り添う力が必要ですが、それだけでは十分とはいえません。デジタル技術との組み合わせによって、これまでにない体験を提供できるようになり、より快適なCXの創造につながります。コールセンターには、デジタルとリアル双方のチャネルから自社の顧客属性や動向を正確に把握し、いかにお客様に適したチャネル設計に反映させるかが求められます。

当社が考えるコールセンターのあり姿は、「ヒトとデジタルによるおもてなしの高度化」です。当社が発表した「CX グランドデザイン」では従来のカスタマーサービスの領域にとどまらず、CX全体をマネジメントし、戦略的コールセンターを築き上げるためのあり姿とその実現手法を示しました。ヒトならではの寄り添いにデジタルを組み合わせることによって、より快適なCXを創り上げていきます。

CXグラインドデザイン

サービス

従来のカスタマーサービスの領域に留まらず、CX全体をマネジメントし、戦略的コンタクトセンターを築き上げるために当社が策定したあり姿とその実現手法を示したものです。