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【セミナーレポート】Relia Success+ 2021 Webinar 『コンタクトセンターのDX推進に待ったなし!~DX成果創出の道を開く、AWS とAI活用の新着事例~』を開催しました

レポート

2021.03.08

アルティウスリンクは、りらいあコミュニケーションズとKDDIエボルバが経営統合した会社です。

2021年2月24日(水)、Relia Success+ 2021 Webinar 『コンタクトセンターのDX推進に待ったなし!~DX成果創出の道を開く、AWS とAI活用の新着事例~』を開催しました。

日本で初めて新型コロナウイルス感染が確認されて1年。新常態のもとで生活様式やビジネス環境が目まぐるしく変化する中、コンタクトセンターのDX推進は避けて通れません。本セミナーでは、コンタクトセンターのDX推進の一翼を担うと期待されるAIとクラウドサービスの活用について、アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社(以下アマゾン ウェブ サービス ジャパン)の巨勢氏と、りらいあコミュニケーションズ株式会社(以下りらいあコミュニケーションズ)の中川・古舘が語りました。


■セミナー概要はこちら
Relia Success+ 2021 Webinar 概要

DX推進に向けたAIの役割

最初のセッションでは、りらいあコミュニケーションズの中川が、顧客ニーズ把握のためのAI(音声認識と自然言語処理(Natural Language Processing))の活用事例について紹介。コンタクトセンターでは問合せを未然に防ぐことの重要性が増しており、自己解決を促すFAQやチャットボットの充実が求められています。この課題解決には、音声データから顧客ニーズを捉え、ナレッジとして蓄積する必要があります。しかしながら、通常音声データは膨大な量のため、必要なデータとそうでないものの取捨選択をヒトの力だけで行うのは困難です。
中川は打ち手のヒントとして、AI技術を活用し音声データからナレッジを作成した、りらいあコミュニケーションズと大手小売企業様の事例に言及。この大手小売企業様では、既に導入済みのチャットボットの解決率がKPI達成の目前で停滞していましたが、その原因が特定できていませんでした。プロジェクトでは、その原因を「チャットボットのナレッジと顧客ニーズのアンマッチ」と仮説立てし、AI技術を用いて音声データを分析して顧客ニーズを捉える取り組みを開始。分析には音声データのテキスト化と、埋もれている顧客ニーズを質問文から抽出する必要があったため、音声認識システムと、質問文のみを抽出する自然言語処理機能を持つツールを活用することに。1,000サンプルを対象に実施したところ、ヒトによる聞き起こし(テキスト化)作業は約3分の1、質問文判定・分類作業は約2分の1と、それぞれ工数が削減されました。また、お客様の質問文の可視化により、チャットボットの検索精度の向上に貢献しました。具体的には、チャットボットに不足しているFAQを発見できたことや、チャットボットがお客様の質問に対して違うFAQを提示してしまっている誤ヒットを発見できたことで、チャットボットの解決率を上げる対策が明確になりました。
中川は「まだまだ課題は多くすべてを自動化するには至っていない」としながらも、音声データとAI技術を活用することで、顧客体験の向上は十分可能だと強調しました。

クラウドサービスがもたらす価値とAWS の最新情報

2番目のセッションでは、アマゾン ウェブ サービス ジャパンの巨勢氏が、クラウドサービスの価値とAWS の最新情報について語りました。
Amazonではこれまで、Kindle、Amazon Prime Air、Amazon Goなど数々のイノベーションを世に送り出してきましたが、これらを支えるIT基盤がAWS であると説明。AWS は200を超えるサービスメニューを持つ巨大プラットフォームですが、実にその9割以上はお客様企業やエンドユーザーからの要望に基づき開発されています。コンタクトセンター向けソリューションのAmazon Connectもこの1つで、Amazonのカスタマーサービスセンターにおいてお客様とオペレーター双方のニーズを満たすために開発したと語りました。現在ではこれらの機能をクラウド型のコンタクトセンターソリューションとして、自動化やデジタル化など多くの付加価値を提供しています。

目下の社会環境に目を向けると、昨今の新型コロナウイルス発生はコンタクトセンターのあり方にも大きな影響を与えました。しかしこのような状況下においてもクラウドの特徴を生かすことで、在宅勤務体制の構築やセキュリティの強化など社会変化に迅速に対応することが可能です。さらにAmazon Connectは、「オペレーターへ適切なタイミングで適切な情報提供をしたい」「カスタマーサポートの労働時間を最適化したい」など、現在もお客様企業の意見を取り入れ常に新しいサービスを開発しています。先行きが不透明な現在では、このような常に進化を続けるクラウド型ソリューションを活用した柔軟なコンタクトセンター運営が求められます。

りらいあコミュニケーションズにおけるAWS の新たな活用事例

3番目のセッションでは、AWS の活用事例を、りらいあコミュニケーションズの古舘が紹介。本事例では、Web上で解決できる問合せや簡易な問合せに時間が費やされていたことが判明したため、コールやバックオフィス業務における無人対応率の向上、24時間365日対応の実現を模索していました。そこでこれらの問合せの自動化に着手。具体的には、PBXからAmazon Connectに外線転送し、契約番号や電話番号をプッシュ入力することで手続きを自動で進められるよう構築。またログインなど個人情報に関わる問合せは、Amazon ConnectとSMS送信機能を連携させ、ヘルプページのURLを送りお客様自ら解決できるようにフローを変更しました。これらの場面ではオペレーターを介さず、すべてAmazon Connectと関連システムとのAPI連携のみで処理が完了しています。

<本事例におけるシステムイメージ>


本事例における企業側のメリットとしては、既存PBXの外線設定のみで対応できるため大幅な改修が不要であること、さらにはAmazon Connectをハブとして他のシステムとAPI連携させ、処理を一元化できる点が挙げられます。加えて、定型的かつ簡易な問合せは自動化し、ヒトは複雑な問合せに集中できるという利点もあります。一方、お客様側のメリットとして、簡易な問合せは24時間365日手続き可能となり利便性の向上が挙げられます。
結びに古舘は「クラウドサービスは低コスト・ハイスピードで導入でき、柔軟性をもって運用できるため、コンタクトセンターの高度化に有効である。コロナ禍を契機に大きな転換期に直面している中でもより質の高いサービスを提供することができる。」と述べ、本セミナーを締めくくりました。

さらなるDX推進に向けて

新型コロナウイルスへの対応やそれに伴う消費者の行動変容により、コンタクトセンターのオペレーションは複雑化し、企業を取り巻く環境も刻々と変化しているため、DXの推進は必要不可欠です。とはいえ、それには多くの課題があり、段階を踏んで実行する必要があります。りらいあコミュニケーションズでは、コンタクトセンターの豊富な運用実績を有しており、お客様企業の現状を丁寧にヒアリングした上でDX推進に向けた最適なご提案をさせていただきます。ぜひご相談ください。

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Amazon Web Services、Amazon Connect、および当ウェブサイトで使用されるその他の AWS 商標は、米国その他の諸国における、Amazon.com, Inc. またはその関連会社の商標です。

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