エフォートレスなカスタマーサービスとは?【有人対応編】

コラム

2022.10.06

アルティウスリンクは、りらいあコミュニケーションズとKDDIエボルバが経営統合した会社です。

デジタル技術の進歩による生活や社会の利便性向上により、お客様の「面倒くさくない」「待たない」といったエフォートレスな体験へのニーズが高まり、企業にとっては他社との差別化要素の一つとなっています。当社が掲げる「CXグランドデザイン」では、このエフォートレスの実現に向けてお客様とのコミュニケーションをより良くする4つの領域を定義しました。そのうち3つをこれまで紹介しましたが、今回は4つ目の領域「有人対応」について紹介します。

これまでの記事

カスタマーサービスにおける有人対応とは

カスタマーサービスにおける顧客対応チャネルは電話、メール、チャット、SMSなど複数存在します。かつてはすべての顧客対応はヒトが判断し回答する有人対応でしたが、デジタル技術の進化によりAIや自動化システムが回答するソリューションが開発されました。それにより、無人対応の領域が拡大し、有人対応と無人対応のすみ分けが行われています。簡易な問合せや手続きは無人対応で完結できるため、有人対応では問合せ背景の理解や個別の判断がともなうものに対し、迅速で丁寧な対応が求められます。このようなエフォートレスな体験を提供するためには有人対応を高度化する取り組みが必要です。

ヒトならではの寄り添いを生かした快適なコミュニケーション

有人対応を高度化する取り組みには、その要であるオペレーターのスキルが重要となります。ここでは、オペレーターに必要なスキルを大きく3つに分類して紹介します。

 

① 傾聴力

お客様の声に共感しながら問合せ内容やその背景を引き出すスキルです。例えば、電話での問合せは得られる情報源がお客様の声だけと限られているため、会話の内容だけでなく、声のトーンや話し方といった言葉以外の部分にも注意し、お客様の問合せ内容を理解します。同時に、適度な相づちや言葉の言い換えを含む復唱、言葉を補足するための質問など話しやすい環境づくりを心がけることで多くの情報を収集することができ、問合せに対する解決策を導きやすくなります。

② 洞察力

お客様とのコミュニケーションから、問合せの本質を見抜くスキルです。お客様の言葉から直接的に問合せの内容を判断するだけでなく、お客様が言葉にできずにいる根本的な問題を見抜くことが重要です。これができるオペレーターはお客様からの評価も高いため、カスタマーサービス全体の期待値の向上や商品やサービスに対する印象の良化に寄与します。洞察力を磨くには幅広い知識と豊富な経験が必要となるため一朝一夕にはいかないものの、ナレッジや応対事例の共有を行うことで、オペレーターのスキルの底上げを図ることができます。

③ 提案力

お客様の問題を総合的に判断し、問題解決に向けた提案ができるスキルです。お客様ごとの事情を考慮し、的確な解決方法を提案する姿勢は、お客様に寄り添いを示すことができます。ただ画一的に解決策を述べるのではなく、傾聴、洞察によって知り得たお客様の状況と商品やサービスの理解度に合わせて言語化することで、提案内容に対する納得感や評価も高まります。特にこのスキルはヒトならではであり、有人対応を高度化する重要な要素となります。

エフォートレスな顧客対応を実現できるオペレーターのスキル

これら3つのスキルをあわせ持つオペレーターであれば余裕と自信をもってお客様に寄り添う快適なコミュニケーションができるため、エフォートレスな顧客対応を実現できるオペレーターとして強力な人材となります。

オペレーターをサポートするデジタル活用

多くのオペレーターがエフォートレスな顧客対応を実現するためには、オペレーターをいかに効率良くサポートできるかが重要となります。例として、次のような取り組みを紹介します。

① 業務知識習得の軽減

顧客対応には多大な業務知識が必要であり、この習得がオペレーターの業務負荷のひとつになっています。よくある業務マニュアルでは紙やWebに集約されていても、オペレーターは必要な情報がどこに記載されているかを覚える必要があります。これには、コンタクトセンター用チャットボットの活用が有効です。チャットボットは幅広い検索キーワードに反応するため、情報の検索性が向上し、マニュアルを探す手間を省けます。また、検索ワードと業務マニュアルが紐づくことで、検索数が多い問合せを分析により可視化します。これにより、業務知識を補完する研修を行う場合もオペレーターが知りたい内容を容易に把握することができます。

② 顧客対応のパーソナライズ化に向けた情報管理

お客様ごとの事情を考慮し、的確な解決方法を提案するには、顧客情報を把握するスピードと量が重要です。例えば、店舗やWeb、SNSなど企業が用意したさまざまな顧客接点でお客様の取った行動が把握できれば、問合せの背景を読み取ることができ、問題解決に向けた提案をスムーズに示すことができます。この顧客行動の一元管理にはCRMの活用が有効です。また、AIとの組み合わせによって顧客行動の予測ができれば問題解決を向けた提案にかかる工数を削減できます。

エフォートレスな顧客対応を実現し、お客様が「問合せて良かった」と安心できるためには、オペレーター本人の努力だけでは補えません。デジタル技術を活用しつつ、オペレーターの育成を行うことで有人対応の高度化が実現します。

当社の「CXグランドデザイン」では、従来のカスタマーサービスの領域にとどまらず、CX全体をマネジメントし、戦略的コンタクトセンターを築き上げるためのあり姿とその実現手法を示しています。ヒトとデジタルが融合したオペレーションを「おもてなし」として貴社のお客様に新たな体験価値を提供いたします。

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