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コールセンターの顧客満足度向上を実現する「一次解決率」と「応答率」

アルティウスリンクは、りらいあコミュニケーションズとKDDIエボルバが経営統合した会社です。

コールセンターやコンタクトセンターにおいて、「一次解決率」と「応答率」は、顧客満足度を向上させるうえで重要なKPIです。実際「一次解決率」では、オペレーターの回答が正確で速やかだった場合、問合せに対する満足度も高い反面、回答の正確さとスピードいずれかが期待以下だった場合、満足度が約60%にまで下がるという調査結果があります(【図1】)

【図1】「直近1年間の全体の満足度×オペレーターにつながってからの回答は正確で速やかだったか」

「直近1年間の全体の満足度×オペレーターにつながってからの回答は正確で速やかだったか」の調査結果

また応答率が低ければ、お客様がせっかく電話したのにつながらず、顧客満足度が低下するのは当然です。そこで今回はコールセンター/コンタクトセンターにおける「一次解決率」と「応答率」の向上・改善方法について詳しく解説いたします。

なお国内最大規模のBPOベンダーとして、コンタクトセンターリソースを有するアルティウスリンクでは、コールセンター/コンタクトセンターの運用改善に関する幅広い知見とソリューションをご用意しております。規模を問わず、コールセンター/コンタクトセンターの運用でお困りの場合、アルティウスリンクまでお気軽にご相談ください。

アルティウスリンク コンタクトセンター品質アセスメント
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この記事の著者

アルティウスリンク編集部

KDDI三井物産が共同出資するデジタルBPO企業として、幅広い業種のお客様企業に最新ソリューションサービスを提供するアルティウスリンクの知見を活かし、事業課題の解決のヒントとなる情報を発信します。

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一次解決率とは?

コールセンター/コンタクトセンターにおける「一次解決率」とは、顧客が問い合わせた全件数に対し、転送やコールバックをせずに一度の通話で問題解決した件数の割合を言います。

計測するうえでの重要な点は「解決」の定義です。解決したかどうかの判断は顧客の主観であり曖昧なため、コールセンター内で「解決した状態」を定義する必要があります。

例えば商品に関する問合せの場合、顧客の疑問をその場で回答することで解決となります。一方、各種手配の結果を折り返し連絡するような窓口では、複数回のコンタクトが必要となり一度の電話だけでは顧客を根本的な解決に導くことは不可能です。このような即時解決ができない業務内容の場合は、「一回の電話で解決できる範囲」を定義し、そこに至れば一次解決とする場合もあります。

一次解決率の目安・適正値

一次解決率の目安は、おおむね70%~80%以上を目標値としているケースが多くみられます。

ただ、一次解決率は業界や業種、サービス内容、対象顧客層、一次解決の定義などによっても異なり、全業種で共通した数値を出すのは難しいのが実情です。

そのため、目安とすべき一次解決率については、定期的な顧客満足度アンケートを行い、解決までのスピードについての顧客満足度と照らし合わせながら設定するのが良いでしょう。

一次解決率向上における4つの改善ポイント

オペレーターの育成

応対するオペレーターの習熟度が一次解決率に直結します。特にセンター立ち上げ時や新人オペレーター育成の機会が多い時期は、知識が定着しておらず、経験も乏しいため応対が不安定になりがちです。定期的な研修やフィードバックを行い、スキルアップを図りましょう。

トークスクリプトの改修

オペレーターが参照するトークスクリプトを見直し、質問された内容にすぐに回答できるよう工夫することが重要です。更新や見直しは新サービスのリリースなどに合わせて定期的に行うのが良いでしょう。

裁量範囲の拡大

オペレーターの裁量範囲を拡大することも、解決率を高める手段のひとつとなり得ます。現状の運営体制を構築した際には必要と判断されていた二次対応、コールバックを減らすことが可能です。

ナレッジマネジメント

日々蓄積された情報がマニュアル化されずに点在していることや、管理者の一人が経験で得た知識が共有されていないことも一次解決率の向上を妨げます。情報共有により属人化の解消だけでなく、センター全体の運営強化にもつながります。

応答率とは?

応答率とは、コールセンター/コンタクトセンターへの入電数(着信数)に対し、オペレーターが応答できた数の割合を指します。

応答率が低いと、顧客のストレス・不満に直結し、顧客満足度の低下を招いてしまいます。また機会損失を起こす可能性もあるため、応答率の向上は、一次解決率の向上と並び重要なKPIとなっています。

応答率の計算式

応答率は「応答数÷入電(着信)数×100」で算出することができます。一例として、1日に100件の入電があり、うち90件に応答できた場合の応答率は、「90÷100×100=90%」となります。

コールセンターやコンタクトセンターでは、応答率は1時間単位で出すことが一般的です。

応答率の目安・適正値

業種によっては応答率の目安・適正値は異なりますが、一般的なコールセンター/コンタクトセンターの場合、応答率は90%以上を適正値としています。特に95%以上の場合、電話してきた顧客から「つながりやすい」と認識されやすくなります。

逆に応答率が80~90%未満の場合だと、電話をかけてきた顧客が「つながりにくい」と感じ始めるといわれています。

ピークタイムでは90%を下回ることもありますが、応答率が80%を割ってしまう場合は、対応オペレーターの不足、応対時間の長期化などが原因で、コールセンター/コンタクトセンターの業務が適正に回っていないと判断されます。

応答率向上における3つの改善ポイント

  • オペレーターの人員増加
  • FAQページの作成・充実
  • チャットボット・自動応答システムの導入

応答率を向上させるもっとも効果的な対策は、オペレーターの人員を増加することです。

しかし、コールセンター/コンタクトセンターでは慢性的な人手不足が発生しているため、人員リソースを増やすだけでなく、入電(着電)数を減らす施策も重要になってきます。

FAQページを用意したり、チャットボット・自動応答システムを導入したりすることで、顧客が自己解決できる環境を整えれば、入電(着電)数の削減につながり、限られた人員でも応答率を改善することができます。

一次解決率 / 応答率向上で期待できる効果

  • 顧客満足度の向上
  • 機会損失リスクの低減(サービス解約リスクの低減、申し込み・購入の獲得など)
  • 管理者(SV)の負担軽減

一次解決率・応答率を向上することで期待できる効果としては、まず顧客満足度の向上が挙げられます。問い合わせてからの応答・解決スピードが早ければ早い程、顧客はストレスを感じず、顧客満足度の向上が図れます。

さらに、商品やサービスの新規購入の機会損失リスク、解約リスクも低減することができます。

またコールセンター/コンタクトセンターの運用面においても、特にSV(管理者)の負担軽減を図ることができます。オペレーター対応で一次解決に導くことができれば、それだけSVによるフォロー業務を軽減でき、オペレーターを含めた離職防止につなげることもできます。

アウトソースを活用した一次解決率 / 応答率向上方法

コールセンター/コンタクトセンターにおいて、一次解決率・応答率は常に問題となる指標です。人員不足が慢性化している現状では、オペレーターの確保自体が難しく、さらに高い離職率によりオペレーターの育成もなかなか進まないのが実情だからです。

自社リソースでの一次解決率・応答率の改善が難しい場合は、外部業者、アウトソースを活用する方法も効果的です。

コールセンター/コンタクトセンターの構築・運用・改善に実績のあるアウトソーサーであれば、経験豊富なオペレーターを多数有しており、運用においても豊富なノウハウを活用し効率的なセンター運営方法を提案することが可能だからです。

アルティウスリンクのコールセンター / コンタクトセンターサービス

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国内最大規模のコンタクトセンターリソースを誇るアルティウスリンクでは、コールセンター/コンタクトセンターの構築・運用はもちろん、これまでのノウハウを基にした品質向上・運用効率化に向けた課題抽出と改善策を提案することが可能です。

「コンタクトセンター品質アセスメント」サービスでは、お客様企業の課題を分析したうえで、運用状況を数値化。一次解決率・応答率の向上を実現するための課題抽出と改善策を提案いたします。

一次解決率・応答率に限らず、コールセンター/コンタクトセンターの運用改善でお困りの場合は、ぜひアルティウスリンクまでご相談ください。

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