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ヘルプデスクとは? コールセンター・保守との違いや、ツール・サービスによる業務効率化について

コラム

2024.05.23

アルティウスリンクは、りらいあコミュニケーションズとKDDIエボルバが経営統合した会社です。

「ヘルプデスク」とは、社内外のユーザーから寄せられたITシステムやパソコンのハードウェア・ソフトウェア製品に関する技術的な問合せに回答・サポートする職種です。

ヘルプデスクではIT関連の高いスキル・知見が必要となるのはもちろん、トラブルを解決に導く問題解決能力やコミュニケーション能力も求められます。特に、お客様企業へのヘルプデスクでは、その業務品質が自社サービスの解約率(チャーンレート)にも直結しかねないため、非常に重要なポジションとなります。

今回はそのヘルプデスクの業務内容について、業務課題点と業務効率化の方法、コールセンター・カスタマーサポートとの違いなどと合わせ、詳しく解説していきます。

アルティウスリンクでは、社内ヘルプデスクはもちろん、社外向けのコンタクトセンター・コールセンターなどの幅広いヘルプデスクソリューションを、多くのお客様企業向けにご提供しております。ヘルプデスクの業務改善やアウトソーシングサービスをご検討の方は、当社の導入事例や、サービス資料をご参照ください。

アルティウスリンク ヘルプデスク/コンタクトセンターサービス

この記事の著者

アルティウスリンク編集部

KDDI三井物産の共同出資会社のデジタルBPO企業として、幅広い業種の企業様に最新ソリューションサービスを提供するアルティウスリンクの知見を活かし、事業課題の解決に向けたヒントとなる情報を発信します。

アルティウスリンクサービス導入事例

ヘルプデスクとは、社内外のユーザートラブルを解決する仕事

ヘルプデスクとはユーザーから寄せられたIT関連の問合せに対応し、トラブルを解決に導く仕事です。

問合せ内容は、ソフトウェアの使い方やハードウェアの予期せぬ挙動などのテクニカルサポートがメイン。簡単な操作説明から、高度なトラブルシューティングまで幅広い技術サポートを担い、必要に応じクレーム対応も担います。

問合せは電話やメール、チャットなどで寄せられることがほとんどですが、場合によってはお客様企業まで出向き、現場での対応を行うこともあります。

ヘルプデスクには、「社内ヘルプデスク」と「社外ヘルプデスク」の2職種がある

ヘルプデスク 業務内容
社内ヘルプデスク 社内ユーザー(社員)へのITトラブルサポート業務。

業務システムや業務ツールの操作方法、PC設定方法、システム障害対応など、社内で使用するIT機器/システムのテクニカルサポートがメイン。
社外ヘルプデスク 社外ユーザー(顧客)への ITトラブルサポート業務。

自社サービスを導入しているお客様企業などの顧客に対し、業務システムや業務ツールの操作方法、PC設定方法、システム障害対応などを担う。必要に応じて顧客先に出向き対応することも。

ヘルプデスクは大きく「社内ヘルプデスク」と「社外ヘルプデスク」の2種類に分かれます。

「ユーザーからの技術的な問合せに関するITサポート業務」という点では、2つの職種に違いはありません。異なるのは、サポート対象のユーザーです。

「社内ヘルプデスク」では、対応するユーザーが「社内ユーザー(社員)」なのに対し、「社外ヘルプデスク」では、対応するユーザーが社外ユーザー(顧客)」となります。

BtoBなのか BtoCなのかの違いもありますが、企業によっては「社外ヘルプデスク」のことを「ユーザーサポート」や「テクニカルサポート」や「コールセンター」「カスタマーサポート」「カスタマーサクセス」などと呼ぶことも珍しくありません。

ヘルプデスクのKPIは「解決率」と「顧客満足度」

ヘルプデスクの業務指標はさまざまありますが、中でも「解決率」と「顧客満足度」は、重要業績評価指標(KPI)の代表的な指標です。

問合せの「解決率」が高いほど、解決策を求めて問合せてきたユーザーの「顧客満足度」も向上します。特に、最初の問合せで解決に導く「一次解決率」は、とても重要になります。

もちろん、問合せに対する「応答率」や、ユーザー対応での適切なコミュニケーション能力、解決できなかった場合の代替案の提案能力なども、「顧客満足度」を上げるために重要です。

しかし、根本的な「解決率」が低ければ、どれだけ丁寧な対応をしたところで、「顧客満足度」の向上は見込めません。

特に、SaaSなどのソリューションサービスを導入しているお客様企業からのテクニカルな問合せに対して「解決率」が低ければ、当然「顧客満足度」の低下につながります。そうなってしまえば、そのサービスの解約に直結しかねません。

だからこそヘルプデスクにおいては、「解決率」と「顧客満足度」の向上が重要となります。

KPI改善をサポートするアルティウスリンクのサービス

アルティウスリンクでは、社内ヘルプデスクはもちろん、コールセンター、カスタマーサポートなど、幅広いコンタクトセンターソリューションをご用意しております。

ヘルプデスクでの一次解決率や顧客満足度の向上、業務全体の効率化などでお悩みの場合、当社サービス概要や、導入事例をご参照ください。

アルティウスリンク ヘルプデスク/コンタクトセンターサービス

ヘルプデスクとコールセンターの違い

職種 業務内容
ヘルプデスク 社内外の顧客に発生したITトラブルの問合せ対応業務
コールセンター 社外の顧客に対する受付窓口・営業販促業務

「ヘルプデスク」に似た業務に、「コールセンター」があります。

企業によってはヘルプデスクとコールセンター、カスタマーサポートなどの機能を同一部署にまとめていることもあるので、ヘルプデスクとコールセンターが明確に分かれていないことも珍しくありません。

ただ厳密に定義するなら、「ヘルプデスク」は「社内外の顧客に発生した課題の解決サポート業務」であるのに対し、「コールセンター」は「社外の顧客に対する電話受付窓口・営業販促業務」となります。

例えばコールセンターでは、電話問合せの受付窓口以外に、インサイドセールスのアウトバウンドコールを行うことがあります。そして対象となる顧客は、すべて社外の人です。

一方でヘルプデスクでは、社内外の顧客からの問合せを対応します。またヘルプデスクから営業のアウトバウンドコールをかけることはありません。あくまでも「ITトラブルの課題解決業務」のみが目的となります。

ヘルプデスクとシステム保守の違い

「ヘルプデスク」はユーザーの問合せ対応がメイン業務です。

対して「システム保守」は、ユーザーとの直接的な接点は持たず、あくまでも業務システムの安定性と性能を維持する「監視・運用・保守」がメイン業務となります。

仮にユーザーから業務システムの不具合を指摘されても、ヘルプデスクではシステムの更新作業はできません。そのためヘルプデスクは、ユーザーから指摘された問題点をシステム保守にフィードバックし、フィードバックを受けたシステム保守は、その内容に応じてシステムの改善を行います。

ヘルプデスクとコンタクトセンターの違い

「ヘルプデスク」は、ユーザーから寄せられた問合せに対する解決策を案内する業務です。

一方「コンタクトセンター」では、ユーザーの受付窓口機能、営業のための電話やメール、SNSなどを使った顧客対応など、幅広い業務を担います。

コンタクトセンターとは、電話対応のみとなる「コールセンター」とは違い、メールやチャット、SNS、ダイレクトメールなど、さまざまなコミュニケーションツールを活用するカスタマーサービス部門です。

企業によっては、コンタクトセンター機能を持った部門のことを「コールセンター」や「カスタマーサポート」と呼ぶなど、厳密に使い分けられていないケースもよくあります。また「カスタマーサポート」の機能として「社外ヘルプデスク」の機能が含まれていることもあります。

ヘルプデスク業務の課題

  • 業務負担の大きさ
  • 業務の属人化
  • 離職率の高さ
  • 人材不足
  • 顧客満足度の低下

ヘルプデスク業務の課題点として代表的なものは、「業務負担の大きさ」「業務の属人化」「離職率の高さ」「人材不足」「顧客満足度の低下」の5つが挙げられます。

ヘルプデスクの課題① 業務負担の大きさ

ヘルプデスクの課題として、まず「業務負担の大きさ」が挙げられます。 ヘルプデスクはあらゆるITトラブルの対応窓口となるため、「なんでも屋」として業務量が増加する傾向があります。

業務システムのトラブルだけでなく、新入社員のPCセットアップ、社員一人ひとりのPC設定など、何かあれば「まずはヘルプデスクに」となり、自然と業務量が増えてしまいます。

また企業によっては情報システム部などがヘルプデスクを兼任していることも珍しくありません。当然、兼任となれば業務負担は増える一方です。

業務負担の増大は、ヘルプデスク業務の品質、「応答率」や「一次解決率」、「顧客満足度」を大きく下げる要因となってしまいます。そのため、「ヘルプデスクの業務効率化」がとても重要になります。

ヘルプデスクの課題② 業務の属人化

ヘルプデスク業務では、高いITスキルと知見が不可欠です。そのため、特に初めて経験するトラブルに対し、担当者個人の経験や知識に依存してしまい、結果業務の属人化・ブラックボックス化が発生しやすくなっています。

ヘルプデスク業務が属人化し、担当者間で情報の引き継ぎが行われていないと、特定の担当者しか解決できない問合せが発生してしまいます。こうなると当然「応対率」や「解決率」が下がってしまいます。

「応対率」や「解決率」が下がれば、1つの問合せに要する対応時間が長くなり、結果業務量の増加にもつながってしまいます。

ヘルプデスク業務を効率的に進めるためには、担当者間で知識を共有し、誰が対応しても効率的に解決できる体制を作ることが重要です。

ヘルプデスクの課題③ 離職率の高さ

ヘルプデスクは離職率が高い職種の一つです。

その主な要因として「業務量の多さ」「クレーム対応のストレス」「キャリアパスの描きづらさ」などが挙げられます。

ただでさえ業務量が多い中、ユーザーの問合せがいつ来るかわからず、時には理不尽とも思えるクレーム対応も発生するため、高いストレスが原因で離職する人材が少なくありません。

ヘルプデスクの離職率が高いと、ヘルプデスクの業務負担がさらに高まり、少人数体制による業務の属人化も進んでしまいます。結果、ヘルプデスクの業務効率が低下し、顧客満足度の低下につながってしまいます。

ヘルプデスクの課題④ 人材不足

ヘルプデスクは業務負担の大きいポジションですが、それが慢性的な「人手不足」を生んでしまっています。

IT人材の少なさは日本の課題と言えますが、ITスキルを持った人材であっても、求職時には業務負担の大きなヘルプデスクを避けるケースも見受けられます。実際、「ヘルプデスク」にネガティブな印象を持っている人材は少なくありません。

そのため近年では、ヘルプデスク業務のDXによる省人化や、アウトソーシングソリューションを導入する企業が増えています。

ヘルプデスクの課題⑤ 顧客満足度の低下

「業務負担の大きさ」「業務の属人化」「離職率の高さ」「人材不足」というヘルプデスクの課題はすべて、「顧客満足度の低下」という大きな問題に直結します。

顧客満足度の低下は、特に社外ヘルプデスク業務においては深刻な問題になりかねません。自社サービスの解約につながる恐れがあるからです。

ヘルプデスクにおける顧客満足度を上げるためには、応答率や一次解決率の改善、そして業務全体の効率化が不可欠です。

ヘルプデスク業務効率化によるメリット

  • コスト削減
  • 業務負荷の軽減
  • 応答率/一次解決率の向上
  • 顧客満足度の向上

ヘルプデスクの業務効率化メリットとしては、「コスト削減」「業務負荷の軽減」「応答率/一次解決率の向上」「顧客満足度の向上」などが挙げられます。

業務効率化を図ることができれば、ユーザー対応の数を減らすことができ、担当者の負荷が軽減されるため、不要な残業代など人件費をはじめとするコスト削減が見込めます。 また業務効率化によりサポート対応の品質が向上し、応答率・一次解決率・顧客満足度の向上が期待できます。

ヘルプデスクを業務効率化する方法

  • FAQページを充実させ問合せ数を減らす
  • デジタル化による省人化
  • ナレッジ化によるノウハウ共有
  • 研修体制の強化とスキルアップ
  • アウトソーシングの導入

ヘルプデスク業務の効率化を図るには、まずは「業務量の削減」と「対応の標準化」の実現が大切です。

その実現方法としては、「FAQページの充実(問合せ数の削減)」「デジタル化による省人化」「ナレッジ化によるノウハウ共有」「研修体制の強化とスキルアップ」「アウトソーシングの導入」などが挙げられます。

FAQページを充実させ問合せ数を減らす

FAQページを充実化することで、ヘルプデスクへの問合せ数を減らし業務効率化を図ることが期待できます。

FAQページにユーザーの知りたい解決策が乗っていれば、ユーザーは問合せすることなくトラブルを解消することができます。さらに解決までの時間も短縮できるため、問合せ数を減らすだけでなく、ユーザーの顧客満足度向上も期待できます。

アルティウスリンクでは、JR東日本様TOTO様に導入した「FAQナレッジアセスメントサービス」をご用意しております。

ユーザーの自己解決率を高め、問合せ比率の低減を実現させたいとお考えの方は、ぜひ導入事例をご参照ください。

アルティウスリンク FAQナレッジアセスメントサービス

デジタル化による省人化

AIチャットボットをはじめとするデジタルツールを導入することで、ヘルプデスクのユーザー対応業務の一部を自動化・省人化することができます。

「よくある質問」など、問合せの多いトラブルに対しては、あらかじめ用意しておいた定型文で自動回答をすることが可能です。さらに問合せ内容の自動集計や分析も可能です。

近年、ヘルプデスクでAIチャットボットツールを導入しているケースが増えておりますが、一方で「AIチャットボットがお客様にうまく活用されない」といったお悩みも増えています。

もし、AIチャットボット導入後に、業務改善がうまくいかないとお困りの場合は、一度アルティウスリンクの「AIチャットボット品質アセスメントサービス」をご検討ください。

ヘルプデスクでのAIチャットボット活用方法については、動画でも詳しく解説しておりますので、こちらもぜひご参照ください。

auフィナンシャルサービス様をはじめ、多くのお客様企業のAIチャットボットソリューション導入・改善を手掛けたアルティウスリンクであれば、細かなニーズに最適化させたAIチャットボットソリューションをご提供いたします。

アルティウスリンク AIチャットボット品質アセスメントサービス

ナレッジ化によるノウハウ共有

業務の属人化を避けるには、これまでの対応をナレッジ化し部署全体でノウハウを共有することが大切です。

またノウハウをマニュアル化すれば対応の標準化はもちろん、新人研修にも活用できます。

ノウハウのナレッジ化、マニュアル化を進めるには、ヘルプデスク業務全体の効率化が不可欠です。問合せ対応に忙殺されてしまっては、ナレッジ化・マニュアル化を進める時間が無くなるからです。

そのためにも、FAQページの充実はAIチャットボットの導入などを同時に進めることが大切です。

研修体制の強化とスキルアップ

ヘルプデスクでは、常に最新のIT知識を学んでいく必要があるため、定期的な研修を実施することが大切です。

定期的な研修を実施すれば、まだナレッジ化されていない新しい事象のノウハウや対応方法を共有できますし、チーム内のスキルの高い人材の対応方法を学ぶことも可能です。なにより、研修を通じて担当者のスキルアップを図ることで、ヘルプデスクの業務改善効果が期待できます。

アウトソーシングの導入

ヘルプデスクの業務改善を、自社で実施するのが難しいという場合は、ヘルプデスクのアウトソーシングサービスを検討する方法もあります。

アウトソーシングサービスであれば、ヘルプデスクの人件費やDXツールなどの設備費を削減することが可能ですし、何より社内の人的リソースを割く必要がないため、本来の業務の生産性向上も期待できます。

実際、ヘルプデスク業務をアウトソーシングしている会社は日本で年々増えています。

アルティウスリンクでは、24時間365日・多言語対応可能なヘルプデスクサービスをご用意しております。

ヘルプデスクに寄せられる問合せを分析の上、FAQやチャットボットなどの自己解決チャネルを活用し効率化を図りながら、素早い応対で一次解決率・顧客満足度の向上に寄与いたします。

ヘルプデスクの業務改善を検討されている方は、ぜひ一度当社サービス概要や、導入事例をご参照ください。

ヘルプデスク業務の効率化で、顧客満足度と企業価値を上げる

ユーザーの問合せに対応し、満足度向上につなげる役割を担うヘルプデスクの業務改善は、自社の信頼性向上や商品・サービスの継続率アップなど、自社の企業価値向上にもつながります。

ヘルプデスクの業務改善に社内リソースを割けないとお悩みの場合は、ヘルプデスク業務のアウトソーシングを検討してみるのも一つの方法です。

アルティウスリンクのヘルプデスク業務改善サービス

アルティウスリンクでは、ヘルプデスクの業務改善効果が最大化できるよう、お客様企業のニーズに合わせた、幅広い最新ソリューションをご提供しています。

社内ヘルプデスクやカスタマーサポートのアウトソーシング、コンタクトセンターサービスの導入をご検討されている場合は、ぜひ一度アルティウスリンクまでご相談ください。

国内最大規模のBPOベンダーとして、これまでに数多くのお客様企業のヘルプデスク・コールセンター・コンタクトセンターの導入・改善を手掛けてきたアルティウスリンクでは、まずお客様の業務課題をしっかりと分析したうえで、細かなニーズに最適化したソリューションを導入いたします。

サービス資料や導入事例は、サービスページから無料ダウンロード可能ですので、よろしければこちらもご参照ください。

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