進まないオムニチャネル化を加速させる方法とは

コラム

2022.01.14

アルティウスリンクは、りらいあコミュニケーションズとKDDIエボルバが経営統合した会社です。

オムニチャネル対応を実現するには、多様なチャネルの中から自社に適したものを選定する必要があります。チャネル選定を誤れば、顧客の自己解決の促進や利便性の向上、CX向上に支障をきたすでしょう。今回は、適切なオムニチャネル推進のヒントをご紹介します。

経験や勘でなくデータドリブンでのアプローチが重要

DXの加速にともない、各社がカスタマーサポート領域におけるオムニチャネル対応を推進していますが、「自社にとっての最適なチャネルを見極められない」「何から取り掛かれば良いのか分からない」といった声が聞かれます。これらの原因は、コンタクトセンターへの入電内容や問合せの性質、量などを的確に把握できていないためであることが多いようです。

これらの情報を的確に把握しないままオムニチャネル対応を推進すると、実情と異なった認識のまま仮説立てを行い、誤ったチャネルを選定する可能性があります。これでは自己解決の促進や利便性の向上、これらにともなうCX向上といった成果を得ることができません。確実に成果を生み出すためには、まず現状を把握するために問合せ内容を可視化した上で、実情に応じてどのチャネルが適切か、データドリブンで判断を行う必要があります。

問合せの可視化による適切なチャネルの選定

問合せ状況の可視化には、コンタクトリーズン分析が有効です。入電理由、通話時間や入電件数といった定量データを活用し、問合せの傾向を可視化することで、顧客に自己解決を促すべき内容なのか、ヒトで対応すべきものなのか、などの判断が可能となります。例えば、汎用的な質問で通話時間が短いものは、難易度が低いため自己解決が見込めFAQやチャットボットなどの導入が効果的です。一方通話時間が長い問合せは、複雑な事情を抱えた個別の相談であるため、電話や有人チャットといったヒトでの対応が好ましいと判断できます。このようにコンタクトリーズン分析から問合せ内容を可視化でき、自社にとって導入すべきチャネルが見えてきます。

コンタクトリーズン分析イメージ
コンタクトリーズン分析イメージ
❶(緑の枠) 本人特定が必要な問合せが多く、ノンボイス化には本人確認をする仕組みが必要です。
❷ (オレンジの枠)一部、本人確認が不要な問合せがあり、すぐに有人チャットを設置可能です。
❸ (灰色の枠)汎用的な問合せが多く、チャットボットの対応が可能です。課題はFAQ整備です。

また、選定したチャネルの効果を最大化するためには、顧客導線上の最適な場所にチャネルを設定することが重要です。当社ではWebアクセス解析ツールを利用することで、適切な導入場所の提案からチャネル導入の効果測定までご支援しています。

オムニチャネル化の推進を加速させる「オムニチャネル診断」

問合せ状況を可視化することで、現状とオムニチャネルの「あり姿」とのギャップが明確になり、これを埋めるための施策立案も容易となるため、オムニチャネル化が加速します。「あり姿」が曖昧なセンターにおいても、現在の状況を可視化、認識することは、今後どうありたいかという顧客対応の未来像を描くためのよいきっかけになるのではないでしょうか。

当社が提供する「オムニチャネル診断」は、定量的な裏付けデータによって、センターへの問合せ状況の把握、必要なチャネルの選定、チャネルの設置場所の特定ができ、オムニチャネル化に向けた検討に最適なサービスです。

オムニチャネル 診断サービス

事例

顧客行動とニーズを活用したチャネル診断サービス


コンタクトセンターのオムニチャネル化を検討の際は、ご相談ください。


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