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「企業とお客様とのコミュニケーション実態調査2023」にみるロイヤルティ顧客の動向

コラム

2023.12.13

アルティウスリンクは、りらいあコミュニケーションズとKDDIエボルバが経営統合した会社です。

当社が先日発表した「企業とお客様とのコミュニケーション実態調査2023」では、企業とお客様が接する機会すべてを調査対象に「企業とお客様が有機的につながり、より関係性を深めていくコミュニケーション設計」をテーマに、本調査を実施いたしました。
今回は、調査結果のなかからロイヤルティ顧客の動向についてご紹介します。

調査概要

企業とお客様とのコミュニケーション実態
調査目的 商品・サービスに関する消費者と企業間のコミュニケーション実態、およびロイヤルティを持つ企業・サービスなどに対する行動実態等を把握する
調査対象 商品・サービスを「指名買い」している20~79歳の男女
調査地域 全国
調査方法 インターネットリサーチ
調査機関 2023年3月
サンプル 2,060サンプル
調査企画 アルティウスリンク株式会社
(調査時法人名 株式会社KDDIエボルバ)

指名買い:企業やブランド、商品などを指定かつ継続して購入・利用しており、買い替え・契約見直しのタイミングでも継続購入する可能性が高いこと

  • 数値構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても100とはならない場合があります。
  • 本資料内の「コロナ」とは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を示します。
  • 本資料内の数値データおよびグラフ・表の利用に際し、出典元を明記いただければ二次利用可能ですが、それに起因するいかなる損害・不利益に対し、当社は何ら責任を負うものではありません。

ロイヤルティ顧客の重要性

「ロイヤルティ顧客の行動」(※図1)では、調査対象者の4割が愛着や信頼感をもつ商品・サービスを10回以上購入している結果となり、ロイヤルティ顧客の多くがヘビーユーザーといえます。また、企業ブランドや商品を「指名買い」する顧客は、既に購入している商品への関心だけでなく、新商品・他商品への関心も高いため、アップセルやクロスセルにつながりやすい顧客群ともいえます。

 図1:「企業とお客様とのコミュニケーション実態調査2023」より
「ロイヤルティ顧客の行動」

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このような顧客は、他者への推奨や情報発信を積極的に行うため、新規顧客の獲得にもつながります。ロイヤルティ顧客は、企業の売上拡大に大きく貢献できる顧客であり、その重要性は高まります。

顧客がロイヤルティを感じるポイント

顧客がロイヤルティを感じるポイントについては「商品・サービスの品質や機能性」が最も高く、次に「価格に見合った価値・納得感」と続きました。この傾向は多くの商材で共通するものの、その他のポイントは商材毎に異なる部分も多くあり、多岐にわたります。
そのなかには、「人による対応」にロイヤルティを感じる顧客も一定数あり、商品の品質や価格に対する価値を高めることは必要不可欠ですが、店員、店舗の対応・サービスやコンタクトセンターの対応などもロイヤルティ醸成に必要な要素であることがわかりました。

いかにしてロイヤルティを醸成すべきか

「人による対応」にロイヤルティを感じる場合、「ロイヤルティを感じる顧客対応」については親身な対応や、迅速・正確な回答など、これまでもコンタクトセンターで行われてきた「応対品質」に関わる指標が上位を占めました。結果全体を見ても、企業・ブランドへのロイヤルティ醸成には、人による+αの対応力やコミュニケーション体験そのものも影響するでしょう。

一方、コロナ前と比較して通信販売の利用が増えたことで、実店舗での対面による顧客接点が減っていることもうかがえます。さらに、自己解決チャネルの拡充や顧客対応の自動化によって問合せで発生する接点も減少しているため、ロイヤルティ醸成には企業側からの積極的なアプローチが必要です。ロイヤルティ顧客は、対象の企業からのアプローチについておおむね好意的にとらえているため、セールや新商品などの有用な情報提供だけではなく、困りごとや意見などの聴取についても約8割が許容している結果となりました。歓迎されるアプローチは、特別感がカギとなりますが、これは商材によっても異なっています。

まとめ

商品やサービスの価値だけでは差別化は難しくなるため、顧客との関係構築を図り、ロイヤルティ顧客への醸成が求められます。自社の顧客を深く知り、適切なタイミングと方法で心地よいタッチポイントを提供することが重要です。カスタマージャーニーをふまえた顧客接点の全体設計を行い、適切なチャネルの設置と顧客ごとにカスタマイズされた高度なコミュニケーションを行うことがロイヤルティ醸成の重要なポイントといえるでしょう。
本調査には、本記事では紹介しきれなかったロイヤリティ顧客の実態や、商材別の特性を掲載しています。ぜひご覧ください。

調査概要

企業とお客様とのコミュニケーション実態
調査目的 商品・サービスに関する消費者と企業間のコミュニケーション実態、およびロイヤルティを持つ企業・サービスなどに対する行動実態等を把握する
調査対象 商品・サービスを「指名買い」している20~79歳の男女
調査地域 全国
調査方法 インターネットリサーチ
調査機関 2023年3月
サンプル 2,060サンプル
調査企画 アルティウスリンク株式会社
(調査時法人名 株式会社KDDIエボルバ)

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