エフォートレスなカスタマーサービスとは?【自己解決編】

コラム

2022.09.09

※ りらいあコミュニケーションズは、KDDIエボルバと経営統合を行い、9月1日より、新会社「アルティウスリンク株式会社」になりました。

デジタル技術の進歩による生活や社会の利便性向上により、お客様の「面倒くさくない」「待たない」といったエフォートレスな体験へのニーズが高まり、企業にとっては他社との差別化要素の一つとなっています。当社が掲げる「CXグランドデザイン」では、このエフォートレスの実現に向けてお客様とのコミュニケーションをより良くする4つの領域を定義しました。4回に分けてその領域について紹介していますが、今回は、三つ目の領域である「自己解決」について紹介します。

カスタマーサービスにおける自己解決とは

カスタマーサービスにおける自己解決とは、Webサイトに掲載されているFAQページやチャットボットなどを活用して、発生した問題をお客様自身で解決することをいいます。スマートフォンの普及によってインターネットで検索することが日常化し、お客様は電話での問合せの前に自己解決を試みるようになりました。多くの場合は、検索サイトから商品やサービス名、知りたい事柄を入力し、企業がWeb上に掲載するサービスページやFAQページ、チャットボットにたどり着くことで解決策を探します。お客様が自己解決できる環境づくりは、お客様の問合せの手間を省く「エフォートレスな体験」としてCX向上が見込めます。また、企業にとってもお客様が電話やメールをすることなく自己解決することで、カスタマーサービスへの負担軽減にもつながります。

企業はどの問題を自己解決させるか選定が必要

自己解決の促進は重要ですが、すべての問題を自己解決するよう促して良いのでしょうか。商品やサービスの説明や手続きが複雑な場合、お客様が企業の意図しない解釈を行う可能性があり、自己解決に向きません。これを防ぐためにも、企業はカスタマーサービスに寄せられるどの問題を自己解決させるかを選定する必要があります。選定には、お客様の行動分析やコンタクトリーズン分析が有効です。分析では、お客様が検索したキーワードやそこからたどり着いたFAQページ、チャットボットとの会話からお客様の問題を把握します。そのうえで、その問題を実際に問合せた場合のお客様の理解度や対応に要した時間から自己解決に適した内容なのかを判定します。
自己解決に向く問題だと選定した後には、掲載する解決方法の情報に過不足がないか、分かりやすいかを判定します。掲載したページの最後に問題解決の可否をお客様に問うことで解決策が有効であったか判定でき、分かりにくいと判定した場合には、情報のアップデートを行うことで自己解決を促すことができます。

スムーズに解決手段へたどり着く導線設計がCX向上になる

自己解決に向かない問題に対しては、その解決手段へたどり着くまでの導線を示すことが重要です。例えば、自己解決に向かない問題に対するFAQページに、電話番号の記載なくコンタクトセンターへの問合せを促すメッセージのみ掲載をしたとします。これを見てコンタクトセンターへ問合せしなければ導線が途絶え、問題解決できないまま商品やサービスを利用することになります。そこで次のステップまで誘導する導線を設計します。この場合には問合せを促す画面に有人チャットへの入り口やコンタクトセンターへの発信ボタンを設置したり、コンタクトセンターから折り返し電話をかけるコールバック予約を受け付けるWebページを設置したりすることでお客様の問合せに対する面倒臭さを緩和し、能動的な問合せにつなげることができます。

発生した問題がすぐに自己解決できるのが望ましいことですが、すべての問合せを自己解決につなげることは難しいでしょう。そのため、カスタマーサービスはお客様が進んで自己解決できる環境を提供するとともに、自己解決が困難な問題に対しては、いかに効率よく問題解決へ導けるかを考え、これらを意識した導線設計をすることでエフォートレスな顧客体験につながります。
今回は当社が目指すべき4つの領域の「自己解決」を紹介しました。次回はエフォートレスなカスタマーサービスの【有人対応編】をご紹介します。