コンタクトセンターの離職抑止のために求められる対策

コラム

2021.09.02

アルティウスリンクは、りらいあコミュニケーションズとKDDIエボルバが経営統合した会社です。

従業員の離職は、どの職場にとっても大きな痛手です。退職した従業員の業務のカバーは当然のこと、新たな従業員の採用や研修によってさらに負担は増します。また、離職状況によってはサービス品質低下につながり、他の従業員のモチベーション低下を招くケースもあります。では、離職を減らすにはどのような取り組みが必要なのでしょうか。今回は、コンタクトセンターにおける離職低減の取り組みをご紹介します。

離職を防ぐために注目すべきポイント

コンタクトセンターにおける離職要因は、賃金への不満や、長時間労働など他業種と同様のものもありますが、「業務難易度が高いこと」や「職場内での孤立や不安」など、業態特性に起因するものもあります。コンタクトセンターでは、オペレーターが企業の製品やサービスを理解していることを前提としており、高度で豊富な知識を求められます。また、大規模なコンタクトセンターでは数百人規模のオペレーターが在籍しており、オペレーター一人ひとりへの手厚いケアが困難になることがあります。このようなコンタクトセンターの特性から離職につながっているのが現状です。

離職を防ぐためにはどのようなことをすべきか

業務の簡易化

コンタクトセンターで求められる高度な知識やスキルは一朝一夕で身につくものではありません。特に新人オペレーターの場合、業務についていくことができず離職となることがあります。これを避けるために、どのレベルのオペレーターでも問題なく業務を遂行できるような環境整備が求められます。

センター全体でのオペレーターケア体制

業務やセンター内の人間関係を通じてオペレーターが感じる孤独や不安などは、オペレーターから相談がない限り把握することは困難です。そこで当社では、オペレーターが日々のメンタルを3段階の中から選択し、管理者に伝えることができるコンディション管理システムを開発し、積極的に活用しています。管理者はオペレーターが入力したその日のメンタルを把握し、優れないオペレーターに対しては積極的にケアをするよう心がけています。

その他にも、常日頃からオペレーターをケアするために、メンター制度を導入しているブースがあります。主に新人オペレーターに対し、一人の管理者を指名し、定期的に面談を行うようにしています。指名の際は、業務に直接関わりのない管理者を選定することで、話しにくい業務上の相談や悩みを打ち明けやすくなる工夫をしています。これにより、新人の入社後6か月時点での定着率が、20pt以上上昇した事例もあります。

まとめ

オペレーター業務はその業務特性から、離職率を低減させるために積極的な取り組みが不可欠と言えます。ツール導入といった大掛かりな施策が難しい場合は、ヒトによるケアなどできることから始めてみてもよいでしょう。今回ご紹介した取り組みは、これまで当社が培ってきた実績や経験から生まれたものであり、他にも離職率を改善したさまざまな事例があります。離職抑止でお悩みの際はぜひご相談ください。

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